「気が狂う」

昔、夜遅い、残業続きのオフィス、PCのモニターの中、
いくつもの開かれたウインドウの隅っこで小さく開かれたテキストエディタにそう書かれていたのを僕は偶然発見してしまった。
その人とは普段仕事の事以外で会話した事はないが、とてもまじめそうな性格だった。その月に彼は会社をやめた。
どうでもいいことだけど。

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救われる事への恐怖、救いを求める事が自分を支えていたと知った時。
救いたいという気持、とエゴ。その不安に肩までどっぷり漬かった時。

次の主人公は2人だ。2人は別々の世界にいる。
1人は救いを求め、もう一方は救おうとする。2人が対峙した時、ゲームのクライマックスが始まる。とここに書いても実際に形になるのは何年も先だろう。君は忘れちゃってると思う。
この気持を穴の空いたコップの底が溢れないように様に何年も抑えてると、浦島太郎みたいな現象が起きるよ。嘘じゃない。本当なんだ。

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見知らぬ酔っぱらいが自分のベットの上で寝ていたらしい。
ここぞという時に役に立たないこの現象をなんと言おうか。これ以上身近な人の支えになれないのは苦しい。削ぎ落とした骨だけの言葉で言えば、何のために生きてるんだろうか。こういう時僕は僕のことをやってる場合なんかじゃないし、また同じ事繰り返すんじゃないかとかそんな事を考えるくらいに勝手に落ち込んだ。グズグズ。素直に生かしてくれ。