どう見たってALIEN
昔、
子供の
頃、
湿った
布団で
夜寝る
時に
鼓膜の
奥で
水が
チョロチョロと
流れる
音なんかして
よく
僕たちは、
深い
井戸の
中で
遊んだね。
覚えてるかい。
僕はバターロールの
外側の皮を丁寧に薄く剥いて
内側の雲のように
白くてフワフワした部分を
外に出すのが好きだった。
君はそれを汚いって
言ってたっけ。
家の下のなだらか坂道を
サドルを掴まずに
自転車で下るのが好きで
ブレーキを掛ける事を
知らなかった。
例えば、何か硬い物で
殴られた様な突然の痛みが
バーン。
バーンと
君の頭の後ろに来た時は
僕はそれを見逃してはならないし、
手を引っ張っていかなくちゃって思う。
だからサドルには手を掛けない。
外の景色は
筆で伸ばした絵の具のように
混ざって加速していく。
駐車場のパーキングブロックに
身体を突っ込んだ時
僕は未来にやって来た。
