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いしいしんじ著
「東京夜話」
前に東京トンガリキッズみたいな短編集を読みたいと言っていたけど、
これはこれでかなりヒット。
前に読んでいた中島らもさんのエッセイでもこの本の事を書いてたな。
ゲストブックでオススメしてくれたはなさんありがとう。
このカキコがなければ
僕はGoogleでぐぐってAmazonに行き着き
この本に出逢う事はなかった。
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話の中身は下北やら原宿やら西新宿やら東京の街が舞台となった短編集。
半分現実離れしてる。
(原宿で人間の姿をした宇宙人に会う等)
らもさんが紹介していた
クロマグロとシロザケの恋愛話も面白い。
だからあの日、
新宿の世界堂で102とベロニカに会った時も、
僕はずーっとクロマグロとシロザケの事を考えていたのかもしれない。
僕はベロニカに何度も起きてーと言われた。
頭の中では冷たい海を泳ぐクロマグロをイメージしていた。
そしておもむろに陳列された商品棚から
「押す」の表示プレートを手にとる。
銀色に鈍く光るプレートを見つめ、
僕は二人に向かって
突拍子のない言葉を言う。
「ここは“押す”べきだね。」