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「それは食えるのか?」
「いいえ食えません」
「煮ても焼いても?」
「食えません」
「ほんとに?」
「はい、食えません」
「むむむ、食えないのか…」
「毒を抜いたら食えます」
「毒を?」
「はい」
「その毒は煮ても焼いてもとれないのか?」
「無理ですね」
「じゃあ君はどうするんだ?」
「出来るだけ綺麗な海に泳がせます」
「ほうほう」
「どっぷり風呂に漬かるのもいいですね」
「なるほど、君はそれを食ったりするのか?」
「いいえ、僕はコンビニで済ませますね」
「なぜ?もったいない」
「手間がかかるので。電磁コンロで熱を掛けてグツグツ煮立てばOKです。」
「わたしはな、君にはならんぞ。君みたいな奴は私の町にごまんといる」
「はい」
「だからな、私は煮ても焼いても食うぞ」
「だからそれは煮ても焼いても食えませんって」
「やはり煮ても焼いても食えないのか…」
「落ち着いてください。」
「わたしの背中にはな、スイッチがある…」
「その話には興味がありません」
「どうもどうもセンキュー。」
「ありがとうございました。」