navication open

*logおつかれさま

(null)
パンを食べようか。
バケットの中に入っている5種類から選べる、どれも自家製の釜で焼かれた自慢のパンです。

棚に入っているパンは控えです。だから欲しいパンがそこにあっても、まずは先にテーブルの上に出されているパンを消費してほしい。常に5種類あるとは限らない。早い者勝ちだ。
判断が早い人は優秀だと思わないか。俺はそんな奴にパンをあげたい。そういう評価こそが真の平等だと。

彼は自分の席が窓際かを気にしてる。目線は合わせない。人差し指の爪を噛む。
ボタンを押すとスープが出ますと、出ておすすめは赤い汁に氷水を浸してシャキシャキになったキャベツを食べる。

体温が早朝5時、この時期だとまだ薄暗いでしょうか、廊下の窓硝子から見える庭園の土に霜柱が立っていて、
昨日私たちの班が植えた球根はどうやってこの冷たい地面に根を下ろすのかと不安になったものです。

寒いとか暑いとか、自分にとって害があるか無いかで季節を感じるのは悲しすぎるんじゃないかなと、社員寮を改築して開かれた施設の床に敷き詰められた緑と黄緑のチェック柄が丸罰ゲームを始める。

丸と罰は共謀して最初はわざと負けてやがて得られた優越感を餌に一気に喰い潰す、ひとつ残さず食えよな。パン、パン美味しいんだろうな。良い香りだ。一番速度が出始めた時に足をひっ掛けるとよく吹っ飛ぶんだ。

「どうやってこの冷たい地面に根を下ろすのか不安です」

睡眠のレバーは格子の向こう側の人間が持っていて、彼らが安全だと思ったらレバーを下げてくれる。
(やっとだ)

おやすみなさい。


*log


Archive